16の歌がオルゴールみたいに

 今月11日のライブも、とても楽しく時を過ごすことが出来ました。
 季候も爽やかで、ライブハウスに歌いに行くにはいい季節になりました。


 今日は、ライブを終え、今リアルに感じていることを散文に纏めてみました。
 今月も、ステージを大切に続けていこうと思います。




 SET LIST


 1 東洋人
 2 国会議事堂では
 3 僕にできること
 4 素晴らしき人生を
 5 壊れたルール








   16の歌がオルゴールみたいに


 俺はこのままでいいのか、
 と心に問い掛ける。


 僕に何ができるだろう。



 生まれては、やがていつかは死んでいく命。
 与えられた命の時間は、人それぞれで違っているけれど。


 能力だって違う。
 どんな仕事に就くかで、短所が長所になり、長所が短所になる。


 遅かれ早かれ、人はみな、確実に天国へと旅立つ日が必ずやってくる。
 この三次元的物質世界の摂理により。


 本当は、死さえきっと悪いことじゃない気がする。
 僕は、限りある命について、この頃とてもよく考えてみる時間が増えた。


 先を思えば遠く、人生が果てしなき苦業の様に思えた青春の日々。


 だが、僕も三十八歳になり、今こうして人生を振り返ってみると、人生って本当に短い、一瞬の夢の様なものだと感じる。
 当たり前過ぎる話だが、よくよく考えてみると、誰だって、明日必ず目を覚ます保障なんてない。
 人生や命って、奇跡の連続なんだなと、真実に突き当たる思いだ。


 自分が今何を持っているかではなくて、大切なことは、持っているものをいかに生かし、自分や社会の為に役立てることが出来るか、ということが、とても大切な様に思う。


 他人と何かをいつも比べ合う競争社会は、実に退屈でつまらない。
 僕は、僕の能力をただ生かして、自分や社会に幸せを増やし、生きていたいだけだ。


 だから、社会に言いたいことがあるのならば、歌にして、現実に正面から立ち向かっていく誠実さを忘れず、自分の権利に対しての責任だけは、ちゃんと取り続けていきたいんだ。


 結果として、僕の歌がたとえ時代からどんなにかけ離れてしまった価値観に染まり、腐った世界に埋もれてしまっている様に見えてしまったとしても。


 僕は愛したい。
 きっと、ただそれだけなのだと、本当にそう思う。



 皆、幸福になりたくて、今日もせっせと競い合い、小さなプライドなんかで傷つけ合っている。
 そんな世界も、学びとして必要な訳で、奪い合い、傷つけ合ってみなければ、愛し合うことの尊さも、きっと人間には理解出来ないものなのだろう。


 日本は今、徹底的に傷つけ合い、攻撃し合い、どうしようもなく日常は無様だ。
 壊れたルールに、僕らは毎日躓き、ぶつかり合っている。


 もう社会は救いようがないほど腐敗し切ってしまった。
 それはそれで、時代の転換期としては、エキサイティングとも取れる。



 きっと、時代にロックンロールが必要とされる時が来るとするならば、この物質的世界を日本人や世界中の人々の魂の集合意識が、諦める時なのだろうと思う。
 日常を静かな心で観察していると、まだまだ経済中心の価値観がそこら中に転がっていて、経済戦争の日々に、まだまだ多くのものを失い、痛みが生み出されていくことだろうと思う。
 魂が成長するまでの、生存本能に直結した傲慢な争いは絶えないということなのだろう。



 歌が必要とされるということは、何てことはない。
 意識が物質的な価値から脱皮する時に、それは始まるさ。
 僕は、そう確信している。


 時代は、大きな転換期に呑み込まれている。
 僕は今、時代を歌い、この街で強く生きていきたい。


 僕は、いつも街の片隅で歌っているから。
 特に、HIDEAWAYがお気に入りさ。