2010-09-01から1ヶ月間の記事一覧

秋葉通り魔殺傷事件を追い

はじめに スラム化していく街角の路上に一吹きの時代の風が吹きつけ、男は徹底的に社会の戒律を破壊し、反逆しようとした。 バーチャルな視覚映像に魂を浸け込まれている様な、苛立ちとため息の入り混じった不埒な日常のリズムに、精神がいかれちまった連中…

書籍「名もない日常のSTORY」

詳細 http://www.7netshopping.jp/books/detail/-/accd/31987011 団塊ジュニア世代である僕の見つめるこの日本社会への視点で綴った短編小説集。 ■名もない日常のSTORY 表題作「名もない日常のSTORY」は無名ミュージシャンである「僕」の野良犬的…

BECAUSE I LOVE YOU

BECAUSE I LOVE YOU Words&Music by Yoshinori Sugawara 社会に出て立ち向かい 真実を求め歩き 裏切りを呪っては 全て受け止めようとした 俺に足りない心を探して 夢への回り道続け 届かぬ憧れ 手伸ばしRock ‘n’ Roll 苛立ちとため息の日々…

SUNRISE

SUNRISE Words&Music by Yoshinori Sugawaraアスファルト ビルの影 欲望 呑み込んだ夜が明けるよ 誰も理想 語れず 未来へ踏み出す勇気 うなだれて 企業戦士 駅のベンチ へたり込んだ 新聞開き うつろな瞳 カバンに家族の写真 いつか夢見た幸せ 尻す…

太陽傾くゴーストタウン

発達した文明が築き上げようとしていた理想社会のドラマがそこには無数に存在していた。 果されるべき約束を夢見た人々は、出会いを求め心触れ合う優しさの温もりを誰もが信じたいと暮らしを愛おしんでいた。 その行為は、一種の現実社会からの逃避の様でも…

ALL LIGHT

正午前に眠りから覚めた俺は、ようやく秋らしさを帯び、大気の熱が沈静化してゆく季節の訪れに心和ませ、みずみずしい感性に磨きをかけるように部屋の窓の外に広がる世界に五感を注ぎ、心のテンションの高まりに自分の握りしめた希望の表情の健全さを確かめ…

フィブリノゲン

フィブリノゲン Words & Music by Yoshinori Sugawara フィブリノゲン投与された人生 病室ベッドで振り返っていた 平凡だけど素晴らしき人生 愛する人と子供に恵まれて 窓の外に咲く桜美しく 疑いもなく神の愛に溢れ だけど今年見納めになるだろう 最期の時…

静寂の夜明け

「そんなに熱くなって歌ってもな。歌でも何でも冷めてるくらいがちょうどいいよ」 小さなライブハウスの片隅の席に座っていた俺に、笑いながら酒をあおった顔馴染みの中年男がそっとそう話し掛けてきた。 あんたの泣きたい気持ちも分かるけどよ、俺はそんな…

痩せたステージの小さな微笑み

暖色に染まる賑やかな人々の話声とグラスの音や物音の飽和した田舎町の小さなライブハウス。 人々の心のモラルの崩壊した時代に無名ミュージシャンである俺の、名もない暮らしの物語が、その日転がっていた。 ステージの椅子に腰かけ歌う俺は、それでも歌う…

イントロまでの距離

8月中旬、過ぎゆく猛暑の日々。 気候に気分を乗っ取られる様な極端な夏から僕は逃げ出す事も出来ず、日中は暑さと背中合わせに時の経過を見つめ続けている様だった。 地球の異常気象も2012年に起こるとされている次元移動に伴う一連の動きであるという…

祝福の鐘

清らかなる魂を一つ持ち、この荒んだ世界を静かに見渡してみれば、本当に信じるに値するものなど初めから大して存在してはいなかったのだと深く再認識させられていった。 心の内側に無限のパワーを宿し眠っていた聖域に立ち帰った僕は、目に映る物事全ての本…

幻影への脅え

降りしきる雨の中、当てもなく人生を彷徨い歩く日々がある。 時には思いやりの意味を肌で感じながら、それでも次の瞬間にはさっきまで信じていた筈のその思いを心で裏切る様に背を向け歩いてしまう日々もあるかもしれない。 ありふれた日常の中で、きっと人…