2011-01-01から1年間の記事一覧

2011

年の瀬の迫る夕暮れの街並みは、去年の姿と大して変わらない様に流れ続ける。 クリスマスの夜に、子供達はサンタクロースに何を願い眠りに就いたのだろう。 玩具屋で手に入れることの出来るものだったら、きっとその子は今幸せに暮らしていると言っていいの…

ALL JAPAN

14日の夜、地元ラジオの公開収録に出演させて頂き、番組内のコーナーでトークとライブを行ってきました。 ライブの中から「ALL JAPAN」という曲を紹介します。 この曲は3.11への僕なりの思いを形にしたもので、悲しみに寄り添うスタンスを探し、心を届けたい…

ひとりよがり

台風6号の風も弱まり、暮らしに落ちる悲しみの影も、散らばったままの木曜日。 そういえば、今年はあまり蝉しぐれさえ、まともに耳に入らなかった気がする。 僕は、とても憂鬱な日常に、自分の言葉の持つ意味をなくしかけていたのかもしれない。本当のこと…

御伽話

上下左右に蠢く欲望。 誰によって、何の目的で紡がれた物語なのか。 哀れ、浮き世の物語。 哀れ、浮き世の物語。 福島の空を覆う放射能。 いや、関東を、東日本を…。 言葉を選びたいとは思うけれど、現実に起こってしまった事態に対して、この国の多くの人々…

五月雨歌うよバラード

雨の降る、五月の蒸し暑い一日が、夕刻に少しもたれかかる様に時をすり潰す。 日常が荒れた素肌の様に痛々しく、ひりつく苦々しさにメランコリックな気持ちになる。 3.11以降の世界に、僕の祈りは、ただ陳腐で取り残されていくみたいに感じていた。 直面した…

DREAM COMES TRUE

ふと、空に飛行船を見つけた。 そういえば、子供の頃、叔父に連れられた姉と僕は、飛行船を見せてもらった。 自由、平和、冒険に勇気。 少年が幼心に求めるそれらを、飛行船は僕の心に強く印象付けて、記憶の奥深くへと焼き付いた。 いつから僕らは、夢見る…

THIRTY SEVEN

二〇一一年が明けた。 僕は、元旦で三十七歳になり、人生について考え深いものがたくさんあるよ。 そして、この命で果たすべき使命について、初心に立ち戻りたいと思った。 僕はこの頃、ふと死について考えていることが度々あった。 年始から重いテーマに触…