2014-01-01から1年間の記事一覧

CHANCE

年末の気忙しさに揉まれ、人は今何を思うのだろう。 時代は常に移り変わり、暮らしは流れ続ける。 僕は一人、夜の片隅で、二〇一四を振り返っている。 今年の僕は、とにかく人前で数多く歌おうと思った。 難しいことは何も考えないで、ただ一心に、ライブを…

サンタクロース

サンタクロース ライブ直後の一枚のスナップ。 二〇一四年を思いながら、ノートパソコンの画面に映し見つめる。 冬至を過ぎ、そして天皇誕生日。 一年で一番日の短く、そして夜の長い一日から、太陽は復活し、新たなる生命エネルギーのリズムに世界が躍動を…

キャンドル

僕は、自分自身を取り戻す為に音楽を必要として奏で続けてきた。 たぷん、音って一番本質的なものなんだと思う。 物質として宿る以前に、原子としての存在や宇宙的な感じのものだったり。 難しい話はよく分からないけれど、感覚の中の響きとして、僕は音楽に…

きららカフェ CHRISTMAS LIVE

今年最後のライブのお知らせです。 ブログでよく紹介させてもらっているきららカフェで、クリスマスコンサートがあります。 音楽教室主催になっていて、色んな演奏者の中にフレンチトーストとして加えてもらっています。 PAシステムを挟まない生のいい演奏は…

カオス

真夜中の店の前の国道を、まばらに車が行き交う。 ライブハウス“HIDEAWAY”の奥の席側の大きな窓には、その度にヘッドライトやテールランプの光が溢れ、路面を鳴らすタイヤが軋む音が聞こえて来る。 その夜のステージは終わり、ミュージシャン達の語らいが時…

イエスマン

イエスマン 頭上に掲げられている巨大看板を見上げた時、小鳥の群れが風のタクトに合わせるように次々と看板から飛び立っていた。 当たり前に広がった風景には、無限のハーモニーが響き合っているようだった。 住み慣れた街は、段々黄昏に染まろうとしていた…

空想の神

例えば、人の親になったからといって、本当の意味で親になることが出来る人間は、全体の何パーセントくらいだったのだろう。 教科書通りに生きて、自分らしさを見失わずにいられる人の数って、どれくらいいたのだろう。 一体何をもって、人としての正しさや…

紅葉

まるで春がやって来たかのような、暖かな土曜日。 街路樹も紅葉に染まり、限りある生命の営みは、冬支度前に最後の晴れやかさに包まれているようだった。 それぞれが求める幸せに、どうか辿り着けますように… 年の瀬の迫る十二月を目前に控え、世間は三連休…

カフェライブに向けて

MERRY CHRISTMAS FOR YOU Words & Music by Yoshinori Sugawara 歳末 黄昏ゆくよ Christmasの季節 イルミネーション彩る 賑やかな街角 群衆まぎれて一人 孤独抱え歩く 人生の勝敗 ほら 押しつけられたゲームさ 世界に歌うよ Christmas 何が真実 抱きしめて…

バイブル

クリスマスソングをこんなに歌ったのは、初めてのことだった。 季節柄、冬のライブといえば、クリスマスにちなんだナンバーを多くのミュージシャンが一斉に歌い始める頃。 僕も御多忙に洩れず、今年、二〇一四年の年末に向けて、クリスマスソングを何度も歌…

白き妖精

立冬を過ぎた街の風は、少しずつ無菌状態の氷へと季節のうつろいに様相を変えていこうとしていた。 十一月。 陽は短くなり、夜は冷え込みを増し、何度も繰り返している筈の季候の変化にも、いつもどこか初めて出会ったような新鮮さを覚えるから不思議だなと…

舞台裏の物語

舞台裏の物語 日曜日の午後に歌うピアノは、温かな秋の陽だまりへと零れ落ちていた。 僕は、音楽教室主催のホームコンサートでのミニライブを控え、リハーサル風景をぼんやり見つめる。 ダイニングルームとリビングとがモダンアートのような壁で仕切られた部…

おのみちHappy Garden Live

10月19日の日曜日におのみちHappy Gardenというフリーマーケットがあり、そこでギターの弾き語りでミニライブをします。 とてもたくさんの出店があり、癒し空間になるようなのでお時間のある方は遊びに来て下さい。 僕の出演は午後1時からです。

公開リハーサル

もうじき巨大台風上陸の天気予報が出ていた土曜日。 夕方に差し掛かったきららカフェで、フレンチトーストのライブリハーサルが続いていた。 ささやかなミニライブの為に選んだセットリストを演奏していく。 今月の終わり頃、ピアノの彼女のやっている音楽教…

SHOW IS DELICIOUS

フレンチトーストでは何を歌おうか? この春に結成したバンドは、基本的には僕のソロをサポートという形で始まっていたのだけれど、折角だからバンドのオリジナルナンバーも欲しい。 そんな風に思い立ち、まずは一曲作ってみた。 この曲を作る時、バンド名か…

喝采のベル

金曜日の午後。 きららカフェの奥の部屋で、フレンチトーストの打ち合わせが続く。 僕は、カフェのギターを借りてメンバーであるピアノの彼女に、ライブのメニューにと選んでおいた曲を歌っていた。 十月は、とりあえず二本のミニライブの予定があり、僕の気…

素晴らしき人生を

素晴らしき人生を Words & Music by Yoshinori Sugawara 人生は何の為にあるというのだろう 立派な人になるように育てられ しあわせは 人それぞれ 違っているのに 学歴を積み 会社に勤める 日本という国 戦後豊かさ求めて みんなしあわせになれると信じた …

土曜日の午後、きららカフェの扉をくぐる。 季節は少しずつ秋に色付き始め、過ごし易い街の風が気持ち良かった。 九月も気付けば中旬を過ぎ、夏はもう何処へやらといった毎日だった。 今年の冬は記録的な寒さだと、予報が伝えられていた。 僕は、週一くらい…

便り

夕日の滲むアスファルトジャングル。 それはまるで、昔聞いた終戦の頃のシーンに重なって見えた。 寸断されたレールはねじ曲がり、ジャングルランドの掟が毎日に鋭い牙を剥き出しにしている。 秩序と平和を守る理念の根幹を喪失した世界。 社会の闇に眠り続…

傷ついた鎧

夕暮れの街は、とても穏やかで、キラキラと光を散りばめた宝石箱のようだ。 団地の坂道を下りながら走る車から望んだ風景に、一日の終わりの美しさが滲んだ。 僕は、ふらりと立ち寄ったきららカフェでの即興ライブの余韻を引きずったまま、家路を辿った。 季…

正義

僕自身はどうなのか? 人生に対する一つの結論。 今、僕はそんな風に考えている。 自分がもしも社会に何か貢献出来るようなことがあるとすればって思った時、ブログ等で散々色んな哲学をぶってみたりしてきたけれど、やっぱり行動でしかなかったのだと、改め…

HARMONY

カフェテラスには、飼い猫をいれたバスケットを提げた女性の姿があった。 子猫の名前はゴマちゃんで、カフェにやって来てから暫くは一体自分はどこにいるのだろうといったフォーカスの合わないカメラのレンズみたいに、曇った表情を浮かべ、辺りを警戒してい…

熱帯魚

熱帯魚 天気予報では、西日本を台風が縦断するとのこと。 僕は、故郷の広島から長崎の遠い空を見上げた。 世の中は、お盆休みの初日を迎えていた。 慌ただしく身支度を整え、東にある街を目指した。 ギターケースを車に積み込み、暫く走ると中規模都市の市街…

NAGASAKI

あす8月9日にライブがあります。 場所は福山駅近くのライブハウス“CABLE”です。 開場5時、開演5時半になっています。 台風が近付いているので、気をつけてお越し下さい。

PEACE

世界の平和。 途轍もなくスケールの大きな話だ。 僕は毎日自己矛盾を抱えているし、昨日握りしめた筈の真実すらも打ち消され、他人を困らせる正義だって時には掲げ、争いを生んでいるのかもしれない。 この世界で大切なこと。 戦争なんてまっぴらだと思って…

WORDS

ヘッドホーンから溢れるレコードの音に耳を澄ませ、少年時代を過ごした僕は、限りない夢を見ていた。 何故、こんなにも僕は安らぎや情熱を感じているのだろう? 僕は十代になったばかりなのに、どこか老人のように心が疲れ果ててしまっていて、音楽の響きの…

ベクトル

雨の降る午後。 僕は美容院の小さなテーブル席に佇み、うつろう街の風景を窓ガラス越しに見つめていた。 「まだ降ってますよ。ムンムンする感じですね」 客足の途絶えた、七月中旬の水曜日。 カットを済ませ、帰り支度に入る迄の束の間の静かな時間。 いつも…

CABLE LIVE

2014年8月9日 土曜日 地元の駅前にあるライブハウス“CABLE”に出演させてもらう予定です。 この日はJIINOさんというソウルシンガーの方がメインで出演されるライブで、その他にJINZINというバンドの演奏もある予定になっています。 僕個人にとっては、久しぶ…

主権

食卓に並んだディナーは、畑で採れたてのものばかりだ。 スーパーマーケットとは、どんどん縁遠くなっていく僕の日常。 その訳は、やっぱり生産者の顔が見えない商業ペースの流通への不信感が、まず僕の中での今一番大きな問題になっていた。 大企業はやがて…

ふりかえれば夏

梅雨の間に青空が望めた、六月の輝ける一日。 僕は、歩き慣れた散歩道で希望の足音を刻む。 振り返れば、遠く故郷が見える。 これは心象風景への心理的距離感なんだけれど、随分この旅も遠く歩いて来たものだと、感慨に浸り込んでいる。 頬に当たる風は優し…