二十四時間

 一日二十四時間。 
 地球は益々速く回るみたいだ。


 情報は溢れ、インターネットでは誰もが自由な思いを語り、世界はグローバリズムに踊り続ける。

 僕は、この日本社会に生まれ育つ男。
 生存競争に揉まれ、それでも心の中の大切なものを信じ、生きている。
 誰が真実をくれるわけでもなく、自由はいつも自分の冒険心と共に勝ち取るべく、まだ見ぬ世界の果てへと僕は生きる。
 心は時々何かに痛み出し、そんな時、僕は書くことでこの世の真実を探し続けてきた。
 そして、いつもこう思った。
 強くなりたい、タフになりたいと。

 男は、男になる為に葛藤する生き物なのだろう。
 僕は、社会の中で自分の感じ易い心を庇い生きている。
 感じ易い心は、とても脆いものだから。

 そして、人は美しくなければならないと思う。
 その為に、僕ら人間は毎日格闘し続けているのだろう。

 僕は、人生に格闘する時、ノートに言葉を吐き出す。
 自分の心の真実に響く言葉を見つけ出す為に。
 世界の真実は、教科書には載っていない。
 どこかの偉い人が教えてくれるものでもない。
 僕らは、自分の心で感じなくちゃ。
 だから、僕は書いて生き延びる。この世の真理を求めて。

 感じることを決してやめちゃならない。
 自分の心を殺してはならない。
 感じなくちゃ、幸福にはなれないのだから。
 麻痺した心では、自由の意味も感じ取れはしない。

 日常から感動が消えてしまった。
 街から、真実を求める人々の叫び声が、すっかり感じ取れなくなってしまった。
 デジタル化の波が押し寄せ、無駄のない窮屈な文明に、愛や夢が色褪せてゆくよ。文明に呑み込まれた文化がしらけ、街はかさつき、人は凶暴だ。

 僕は、自分の感受性を信じ歌う。
 たとえ、世界が終わるその日が来たとしても。
 そして、僕はこう思うだろう。
 神様に恥ずかしくない生き方をして来ただろうかと。


 僕は書き続け、探し続ける。
 生き抜く強さの先に、本当の自由を手に入れたい。

 二十四時間、詩は心に降り注ぎ。
 二十四時間、僕の世界は回り続ける。